記載例!職種別の職務要約の書き方、アピールポイントの表現方法 | ニダンジャンプ

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ゲーム業界への転職を成功に導く!職務経歴書の書き方:職種別の職務要約アピールポイント

職務経歴書でもっとも重要視される「職務要約」。短い文章の中で自分の強みを的確にまとめる必要がありますが、職種によっては書き方がピンと来ない方もいるかもしれません。そこで本記事では職種ごとの記載例を書いてみました。それぞれ注意点やアピールポイントについても解説しているので、ご自身の書き方と比べて参考にしていただければと思います!

染谷翔|株式会社ニダンジャンプ キャリアアドバイザー
ゲーム開発業界でプランナーとして勤務した後、自転車世界一周旅行のブロガーとして数年間活動。帰国後にUnity JapanでUnite Tokyoをはじめとする各種イベント業務のディレクションや運営、Unityユースクリエイターカップ(旧インターハイ)の企画立ち上げや運営等に携わる。2023年に株式会社ニダンジャンプ創設に関わりWebサイトを立ち上げ、サイト運営、求職者の転職サポート等で活動中。
職務経歴書の冒頭に記載する職務要約は、当然のことながら人それぞれの経歴や能力、採用側の求める業務内容によって違ってきますが、どの職種にも共通する文章表現や言葉選びのコツはあります。AI任せでもそれらしい表現は作れますが、自分の強みを理解してインプットしないと特徴のない文章になってしまうことも。転職で書類審査落ちが続いて苦戦している方、これから職務経歴書を作ろうとしている方は参考にしてみてください!

プログラマー(クライアントエンジニア)

記載例
スマートフォンゲームのクライアント開発に5年半従事してきました。『ドタバタバトル!にゃんこ忍者団』(Unity)、『ブルーサンダーブレード』(Unreal Engine)などで主にプレイヤーや敵キャラの挙動、UIの実装、パフォーマンス最適化を行いました。特にAddressable Asset Systemを利用した動的なリソース管理でチームに貢献しました。メンバー3~4名のセクションリーダーとしてスケジュール管理や業務監修などの経験もあります。

◯アピールポイント
・UnityとUE、両方のPJに関わった経験があるのでそれぞれ明記しています。
・具体的な業務パートの他、Addressableなど具体的な技術用語をまじえて記載することで「何をしてきたか」を明確にしています。
・リーダー経験や管理職経験を規模感(人数)や業務内容とともに記載しています。


◯注意点:
エンジニアの業務内容は「◯◯の実装」のように大雑把に書きがちですが、応募先の求人で求められている業務分野や、強みとしたい経験の深い分野に関しては技術用語や成果をまじえて詳しく説明しましょう。

サーバーエンジニア

記載例
オンプレミスおよびクラウド環境におけるインフラ構築・運用・保守業務を5年以上にわたり従事。『限界集落シミュレーター・オンライン』『シャドウストライカーズ:エクリプス』等のオンラインゲームのサーバー管理全般に携わりました。AWSやGCPなどクラウド環境を活用し、スケーラブルで高可用性なゲームバックエンドを構築しました。プレイヤーデータ管理、マッチング処理、リアルタイム通信などの機能を設計し、セキュリティ対策や負荷分散に注力。障害時の迅速な対応やログ分析を通じて安定稼働を実現し、プロジェクトに貢献してきました。

◯アピールポイント
・クラウド技術(AWS/GCP)を活用した経験は明確に記載しています。
・マッチング処理やリアルタイム通信など、ゲーム特有の業務経験は明記しています。応募先が求めている具体的な業務内容があれば詳しく書くとGood。
・障害対応の経験、実績も信頼性を示す材料になります。


◯注意点
インフラ面の話だけでなく、ゲーム特有の機能や開発経験も含めましょう。開発規模や関わった工程(設計・実装・運用)を明示すると効果的です。また、サーバーエンジニア以外のエンジニア経験もある程度記載したほうがバックボーンを示すことができます。

3DCGアーティスト

記載例
キャラクターおよび背景3DCGアーティストとして、スマートフォンゲームを中心に5年以上の開発経験があります。『課金戦士ガチャブレイカーZ』『アイアンミラージュ・リバース』などの3Dアクション系のタイトルにて、MayaやZBrushを使ってのモデリングからUnityへの組み込みまで担当。セルルックのキャラモデル作成とリアル寄りな背景やオブジェクト表現、最適化を意識した軽量設計を強みとしています。

『アイアンミラージュ・リバース』ではNPCキャラ3体、敵キャラ(人型の敵やモンスター)15体と草原、西洋の城、洞窟などのステージ背景や30以上のプロップ制作を担当し、プロジェクトに貢献しました。今後はシェーダーやエフェクト作成にもスキルを広げ、アート全般の表現の幅を広げていきたいと考えています。

◯アピールポイント
・セルルック、フォトリアルなど得意な分野を明記しています。募先の会社の得意分野に偏りがあれば、それに合わせて書くのが効果的ですね。どちらも対応できるなら、両方書くことでスキルや経験の幅広さをアピールできます。
・キャラ、背景、プロップやオブジェクトなどを具体的な内容や数字で成果を伝えています。応募先の業務が特定の分野、例えば背景専門モデラーであれば背景の業務経験を詳しく書きましょう。
・業務経験がなくとも、今後伸ばしたいスキルや興味のあるビジュアル表現を書くことで成長意欲をアピールしています。


◯注意点
ポートフォリオに記載した情報と重複しても問題ありません。ポートフォリオに書かれない業務経験、リーダーや監修、外注経験などもカバーできると奥行きのある内容になるでしょう。

プランナー

記載例
家庭用ゲーム機(Nintendo Switch)やPC(Steam)の3Dアクションゲームのプランナーとして開発業務に約6年間従事。『宇宙のスカイライン』ではメインプランナーとして企画提案から仕様作成、プロジェクトの進行管理全体も幅広く担当。『ドーナッツ・スタンピード』ではステージのレベルデザイン(全体の約半分)や敵の配置、カジュアル系3D対戦ゲーム(※開発中止タイトル)ではディレクターと共に対戦部分のゲームデザインの考案・アイデア出しや駆け引き要素の設計、パラメータ調整を主に担当しました。

特にプレイヤーを楽しませるためのゲームデザインやレベルデザイン業務にやり甲斐を感じます。今後も3Dゲームのレベルデザインのエキスパートとしてプロジェクトに貢献していきたいです。

◯アピールポイント
・開発経験のあるゲームジャンルと業務分野の両方を書くことで、どんな仕事をしてきたか伝わりやすくなっています。
・時系列に縛られず、実績の大きい順(メインプランナー経験→リリース済タイトルの経験→開発中止タイトルの経験)に書いています。


◯注意点
他の職種と違い、業務領域ごとの技術や使用ツールの変化が薄いので、得意な(経験の深い)領域は意識して書きましょう。例えばギミックのアイデア出しや設計、キャラのパラメータ調整、シナリオやフレーバーテキスト作成、プロジェクトマネジメントといった内容です。

テクニカルアーティスト(TA)

記載例
3DCGモデラーとして5年間従事した後、デザイナーとプログラマーの橋渡し役として効率的な制作環境の構築や技術サポートを担当。以降は正式にTAとして約4年半、シェーダー作成やツール開発、パイプライン改善を行い、アーティストの制作負担を軽減して開発全体の効率化を推進することを主業務としてきました。XEDEC 2024 SUMMERでは『次世代レンダリングパイプラインの構築と最適化事例』を発表。聴講者の約85%から好評価を頂きました。

◯アピールポイント
・TAはエンジニア系とアーティスト系で得意分野や役割が変わってくるため、まずモデラー経験があることを示しています。
・イベントやカンファレンスでの登壇経験は高く評価される実績です。YouTubeやスライド資料のアーカイブがあれば必ず付記しましょう。


◯注意点
どのような課題をどう解決したか、という構造でまとめると説得力がアップします。関わったPJや開発チームの規模や成果を具体的に挙げるといいでしょう。

モーションデザイナー

記載例
セルルックアニメや映像制作で4年、ゲームで1年半のモーション制作経験があります。主にモーションキャプチャデータのクリーンアップ、リターゲティング処理を行い、手付けアニメーションとの組み合わせでプロジェクトに貢献してきました。HumanoidリグやIK制御、Root Motionを用いた挙動調整に加え、UnityやUnreal Engine上でのステートマシン構築やブレンドツリー設計も対応した経験があります。

元々はアニメの映像制作に携わっていましたが、よりインタラクティブな表現・体験の制作に魅力を感じ、ゲーム開発業務を手掛けるようになりました。演出やカメラワークといった映像制作の経験を活かしながら、プレイヤー体験を豊かにする表現に挑戦していきたいと考えています。

◯アピールポイント
・別の業界からゲーム業界に入った経歴ですが、そこで得た経験がダイレクトに活用できるので記載しています。
・具体的な技術用語をまじえて書くことで業務経験をはっきりさせています。
・アニメ→ゲームへの転職の経緯を書くことで志の高さ、どんな考え・意識を持っているかを示しています。


◯注意点
半ば無意識でツールや機能を利用している場合でも、改めて用語をまじえて細かく書くことで、第三者が読んだ時に業務経験の度合いを想像しやすくなります。また、実績として言える(代表的な)タイトルやプロジェクト名、あるいはURLを指定して担当したカットなどを示せるといいですね。

いち開発者として勤務していると他人の職務要約を読む機会はそれほどないので、いざ自分の経歴を書き出そうと思っても中々筆が走らず、強引にAI任せにしてしまうケースも……。

しかし職務要約は短い文章の中でアピールできる・アピールしたい要素を詰め込む必要があります。どんなポイントを強みとしてインプットすべきか、採用側にフックになる要素は何なのかを考え、必要な要素と不要な要素を取捨選択することを意識しましょう!