ゲーム業界への転職を成功に導く!職務経歴書の書き方:経歴編
職務経歴や自己PRを書くにあたり、タイトル名や担当分野を明記しない曖昧な表現や、「何事にもこだわりを持って取り組む性格です」といった書き手の主観的な感想を書いてしまっていませんか?今回は経歴部分を作成する上でのTipsを5つご紹介します!
- 染谷翔|株式会社ニダンジャンプ キャリアアドバイザー
- ゲーム開発業界でプランナーとして勤務した後、自転車世界一周旅行のブロガーとして数年間活動。帰国後にUnity JapanでUnite Tokyoをはじめとする各種イベント業務のディレクションや運営、Unityユースクリエイターカップ(旧インターハイ)の企画立ち上げや運営等に携わる。2023年に株式会社ニダンジャンプ創設に関わりWebサイトを立ち上げ、サイト運営、求職者の転職サポート等で活動中。
1. 経歴は逆時系列順、アピールしたいプロジェクトを詳細に書く
採用側は「今のスキル」や「直近の経験」を重視します。特にゲーム業界では技術トレンドの変化が速いため、古い実績よりも最新の取り組みの方が強く評価される傾向にあります。
職務経歴書では逆時系列順に、アピールできる要素を先に書き出すようにしましょう。
また、各プロジェクトの業務経験を均等に記載する必要はありません。自信のある実績や、応募先の求人との親和性が高いプロジェクトに関しては背景や役割、成果を掘り下げて詳しく書きましょう。逆に重要ではない・アピールにならない業務経験は最低限の情報にとどめ、メリハリをつけましょう。
2 . 「関わったタイトル」はできるだけ具体的に記載しよう
ゲーム業界の職務経歴書で最も注目されるのは「どんなゲームに関わったか」です。可能であれば、以下の情報を網羅しましょう。
- タイトル名(リリース前で非公開なら「スマホ向けアクションRPG」「近未来系の戦略SLG」などと記載)
- プラットフォーム(ゲームハード名/iOS/Android等)
- 具体的な担当分野(大まかな表現ではなく具体的に)
- チーム規模(開発スタッフの数、30~50名など幅を持たせてもOK)
例:
- スマートフォン向け戦略SLG「ネクストジャッジメント -白銀の剣-」(iOS/Android)
- 開発チーム規模:40~60名(モデラー班は約15名)
- 肩書:3DCG背景モデラー
- 主な担当業務:自然地形、建築物などのステージ背景や、プロップのモデリング。PBRワークフローに基づくテクスチャ制作。LOD設計と最適化。
3. 使用ツール・技術は「習熟度」もセットで伝える
「Maya:実務レベル」や「Unity:1年」のように羅列するだけではなく「どれくらいの頻度で使ったか」「どう活用したか」も客観的な数字とともに伝えましょう。
例:
- Maya:背景モデリングとUV展開にて日常的に使用(実務3年以上)
- ZBrush:背景プロップや地形のディテール表現(石材・木材・壁面など)に使用(実務3年以上)
- Unity:アセット配置やライトベイクなどレベルデザイン業務に使用(実務1年)
- Adobe Photoshop/Illustrator:UIや2D素材の制作など補助的に使用(学習2年+実務3年)
4. 実績や貢献した点は「定量化」して伝える
あなたの仕事がどのようにプロジェクトに貢献したかを、できるだけ数字で示すと説得力が増します。
例:
- 草原、城塞、洞窟などのステージ背景を8ステージ分(全16ステージのうち約半分)
- カットシーン用のプロップ類は自然物や家具など大小合わせて約50~100個
- イベント背景用やプロモーション用のイラスト12点
※担当箇所はポートフォリオ記載のYouTube URLにてご確認くださいませ。
物量やボリュームを第三者に伝えるには、言葉ではなく数字を使って説明するのがポイントです。
5. 箇条書きと補足説明を使い分けよう
職務経歴書では「視認性」と「情報の伝達力」のバランスが重要です。箇条書きは視認性に優れ、補足説明は内容の詳細や実績のアピール、特に印象に残った課題解決のエピソード、あるいは会社・プロジェクト全体を振り返っての総括などを書き出すことができます。
箇条書きと説明文の両方を使い分けることで読みやすさと情報の正確さ・実績アピールを両立させましょう。
■箇条書きを使う場面
- 担当タスクの列挙(例:アセット制作、レベル配置、スクリプト作成など)
- 使用ツールとその用途・期間
- 実績の数量や種類
■補足説明や総括を使う場面
- プロジェクトごとの担当業務に関する補足
- チーム内での自分の役割や立ち位置
- 特に工夫した点、活用した技術や機能、テクニック等
- (1つの会社で複数PJがある場合)就業期間全体を振り返っての総括
例:
- 背景モデル(地形、建物)および自然物のモデリング・テクスチャ制作(約40種)
- パーティクルやVFX Graphによるエフェクト制作、VFX表現
- Unity上でのアセット配置、ライトベイク作業
- チーム内での仕様調整、品質チェック
- デバッグやQA作業
中世ファンタジー世界を舞台としたシリーズ作品のナンバリングタイトルで、前作にあった魔法や精霊といった要素が科学技術による現象として再構築される設定となったので、単なるファンタジー調ではなく、フォトリアルな質感や機械的・人工的なディテールを意識して制作を行いました。エフェクトにおいても魔法陣や炎といった従来の表現から一歩踏み込んで、機械的な発光など科学的リアリティを意識し、ビジュアル全体の一貫性を保つよう努めました。
燃焼や電気、凍結といったエフェクト制作は特にこだわり、実在する物理現象を元に色や表現を制作しました。
まとめ:職務経歴書は「具体的な表現」「客観的な数字・実績」がポイント
職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく「どんな貢献ができる人なのか」を伝えるものです。
直近の経験の中で採用側にアピールできる要素を詳しく書き、そうでないものは割愛または文字数を削減。具体的な文章表現を意識し、機能やツールなどの用語をまじえて説明しましょう。「締切を超過しないよう全力で工夫しました」のような当たり前ともいえること、主観による抽象的な表現は避け、論理的に説明するように心がけましょう。